
Lilim リリム
991が独自に開発した、ニットウェアとしての新たな提案素材。
ウールは暖かなイメージから秋冬物素材として使われることが一般的であるが、寒さだけにとどまらず、暑さに対しても素晴らしい機能を持つ。
人間は常に皮膚から水分を発散しており、それが液化して汗となるが、ウールは適度に湿度を吸収し、発散することで涼しさをもたらす。また、ウールの断熱性は熱伝導率の低さから、外気の湿度をマイルドに身体に伝えるために、それが体感温度を下げることにもつながる。暑さ、寒さいずれもコントロールできるウールを夏により適応させる為、糸に対する撚りを一般的なものよりも二倍以上かけることにより、肌の接地面積をより減らし、ドライなタッチに仕上げた。
そこに天然の抗菌性、通気性、速乾性を持つリネンを掛け合わせることで、より一層素肌に対して快適な素材が生まれることになった。
また、リネンは高級感のある自然な光沢感を持つが、糸として粗野な雰囲気があり、カジュアルなイメージをもたれやすい。それをウールと一緒に強く撚りをかけることでキリッとした表情に仕上がり、ドレッシーなニットウェアにもふさわしい雰囲気を持った。
今までの常識にない素材の組み合わせは、それぞれが持つ本来の特性を熟知した991の真骨頂とも言える。